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推理小説を斬る

推理小説のファンだという方は多いのではないでしょうか。
ここでは、歴代の名作と言われる推理小説をご紹介しましょう。

「アクロイド殺人事件」

アガサ・クリスティ著、早川書房刊。
アガサ・クリスティのエルキュール・ポワロを主人公とした一連のシリーズの中の一作です。
発表当時、賛否両論が吹き荒れた、問題作でもあります。
犯人の設定の仕方がフェアでないなどとして、今でもこの作品を推理小説と認めない向きもあります。
内田康夫の「浅見光彦殺人事件」も、これに通じるような作者に裏切られた感をぬぐえない作品ですが、「アクロイド殺人事件」のほうは、さすがにミステリの女王と言われたアガサ・クリスティらしく、最後まで読者を引き込んで読み切らせてくれます。

「ナイン・テイラーズ」

ドロシー・L・セイヤーズ著、東京創元社刊。
アガサ・クリスティと同時代の女流推理小説作家の手による名作です。
ピーター卿という貴族が事件の謎を解いていく、一連のシリーズの中の一作です。
登場人物も多く、伏線に次ぐ伏線の張られた本作は、読破するのに覚悟がいるかもしれません。
しかし、その筆致の見事さは、英国らしい重厚さを見せつけてくれ、一度読了したならば、忘れえない作品のひとつになるでしょう。

「半七捕物帳」

岡本綺堂著、光文社刊。
日本の古典的な推理小説をあげておきます。
イギリス公使館に勤務していた父のもとで生まれ育った作者は、シャーロック・ホームズ・シリーズに親しみ、それを日本を舞台に翻案した作品を書き始めます。
それが、この「半七捕物帳」と呼ばれるシリーズです。
まだ江戸の香りを残す時代に生まれ育った著者によるこのシリーズは、今読んでも古臭さがなく、ご都合主義に傾くこともなく、なおかつ江戸の風物を語り継いでくれる、すぐれた推理小説です。